◉be to V…. 「Vする方向に向かっている」
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Iwaki Winery
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生徒S be動詞のうしろに toV をつづける用法があります。
先生T be to Vだね。この形なのは意味があるんだ。
11世紀ごろ、フランス北部にいたノルマン人がイギリス人を支配下に置いたんだ。
しかしノルマン人は被支配者の言葉をそのまま使う気はなかったんだ。そこでラクをすることにした。
be {going} to… ~することになっている(予定)
be {supposed} to… ~することになっている(義務)
これらの表現から、going , supposedを抜いて、彼らにとってカンタンな表現に変えたらしいんだ。
これが be {φ} to V
抜かれた言葉がいろいろあるため、be to Vにはいろいろな意味が生じることになったんだ。
もう一つ。be to 構文にはある大事なポイントがある。下のイラストを見てほしい。
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Sくん:道があって、人がどこかに向かっていますね。
T先生:そう。誰かが敷いたレールの上をどこかに向かっていくイメージなんだ。
①まずは公式予定
□President Biden is to visit Japan. (No. 101)
バイデン大統領は日本訪問する予定だ
生徒S 公式予定ってどういうことですか?
先生T 実は be to Vの「予定」は、自分じゃない、第三者がきめたことなんだ。
□Biden is to visit Japan.
これはおそらく官僚というか第三者が計画した感じがするね。
第三者が敷いたレールの上をどこかに向かって行く感じかな。
生徒Sああ、だから be to V =「公式予定」なんですね。
T先生:そう。自分の予定、たとえば「俺来週海に行くよ」というのを言うにはbe to Vは適しないよ。
②次に義務
□You are to finish it by Monday. (No.102)
君は それを終えることになってるよ 月曜までに。
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T先生:やはり第三者が決めたレール(この場合宿題をしなくてはならないね)の上を歩いていく感じ。
Sくん:だから「....することになっている(義務)」なんですね。すでに定めているレールの上を歩いていけよと。
T先生:その通り。第三者が決めたルールの上を行かなくてはいけないから「義務」なんだね。
③If節内なら意図
□If you are to succeed, you must work hard. (No. 103)
君が成功する方に向かうというなら、一生懸命がんばらなきゃね。
*If節の中では、意図を表すことが多い。
Sくん:これは主語の意図なんじゃないですか。
T先生:君が、もし、成功に向かうレールの上に乗っかりたいならば、と考えればいいよ。
If節の中にbe to Vの構文が現れる場合、ほぼ、訳としては「意図:...するというなら」と考えればいいよ。
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生徒S 「意図」は自分の意図でないんですか。
先生T 「自分の意図」じゃないよ。
If you are to succeed, you must work hard.
神様みたいに第三者の視点から眺めている感じ。
「君が succeedする方へ向かう場合、それには一生懸命の努力が必要だよ」
ということが言いたいのさ。自然な日本語にすると「つもりなら」が入ってしまうけどね。
生徒S まとめます。
○be{φ} to V構文は{φ}に、もともといろいろな表現が入っていて、それが抜かれてできているために様々な意味が生じるという説がある。
「Vすることになっている」(予定・義務)
「Vする方に向かうなら」(意図)
○第三者的な香りがする表現になる。
先生T:be to 構文は、予定、義務、運命、可能、意図と昔は習っていた。しかし、あんまり使わないものを覚えるのはむだなんだ。使う可能性が高いものだけ覚えていこう。必要があった時にその時覚えれば十分だよ。